98年11月1日(日)〜3日(火)
伊豆   野生の王国 への道

私は伊豆が好きだ。(izu@さんのことではないので、念のため。。) もちろん伊豆半島の伊豆である。
交通の便が悪く、その為かトップシーズンでも人気(ひとけ)が少ない西伊豆は、透明度の高い海が美しい。
また、素朴な土地柄や新鮮な魚介類も魅力である。  豊富な湯量を誇る中伊豆での温泉三昧もまた良い。
しかし、そうした事にも勝とも劣らない魅力がある。
観光スポットである。
伊豆には様々な観光スポットがある。有名どころではバナナワニ園、シャボテン公園、バイオパーク、下田水族館
堂ケ島洋ランセンター、、、、etc
これらは、それ自体が旅の目的と化するトラディショナルな観光スポットだ。半日かけて観光するのも良いだろう。

しかし今、論じたいのはそれらではない。
観光客がそれぞれの家路につく前の、ほんのわずかな時間に「お、ちょっと寄ってみるかな」と思わせる、
またカップルが夕方のけだるい時間にさしかかり、ちょうど話題が尽きて無口になった瞬間に、救世主のように
目に飛び込む看板を見、「あら、なんだか面白そうね」と吸い込まれてしまう、そんな小一時間をつぶすのに
ちょうど良い小さな観光スポットが無数に点在するのだ。
おそらく、その数は日本随一であろう。ここではそれら小一時間をつぶすに足りる観光スポットを
「プチサイトレット」と定義する。

このプチサイトレットが伊豆に出現したのは、1960年代にもさかのぼるという。そして今ではプチサイトレット
銀座とまで呼ばれるほどにその数を増やした。
特に密集するが、東伊豆の国道135号線沿いである。
お約束の珍品館に始まり、ロウ人形館、メキシコ館、宇宙美術館、ネコの博物館、ペンギン博物館、からくり人形館
はてまたジュディオング資料館、ともうあるわあるわ、土地の名産やゆかりに無縁のプチサイトレット。
そのアグレッシヴな看板群は、いやがおうにも観光に訪れたドライバーの視線にからみつき早く家に帰らなくちゃ
という本心を、その誘惑のとりこにするのだ。

そう、伊豆のプチサイトレットはそのオーナーが、「観光客から一円でも多くの金銭をサイフから抜き取る為に
仕組んだ巧妙な罠」というのはあまりに陳腐な表現だ。
それほどに、いや芸術の域にまで達したプチサイトレットは観光客との知恵比べ、我慢比べを試していると定義
できないだろうか。

前置きが長くなったが、このプチサイトレットの頂点に君臨する「野生の王国」を今回調査したので報告する。
この野生の王国は、大滝ランド、地獄極楽めぐり、と共に伊豆3大珍観光スポットに数えられる傑作でもある。

■まずは宿泊
 
XIV(エクシブ)伊豆 に泊まった。ここは会員制の高級リゾートホテルだが、法人会員になっていると会社経由で
安く宿泊できたりする。テラスからは海とプールが見え、なかなかのくつろぎの空間。
屋内プールは現在無料で開放。また温泉(アルカリ単純泉)には露天風呂もあり至れり尽くせりである。
場所は伊豆高原近くで、国道135号から5分程度入った高台にある。

 
食事はやや高めである。夕食の最低料金が2500円で次が5000円。しかしその料金に恥じない素晴らしい
味とサービスが約束されている。和食、洋食共に一流の味が楽しめる。
 

■伊豆ぐらんぱる公園
まずは前座として、ぐらんぱる公園に行ってみた。ここは伊豆高原の代表的なトラディショナル観光地のひとつで
簡単に言うと、アウトドア遊園地だ。
9時〜22時まで営業。昼間は入園料タダ。しかし結局は中でお金を使ってしまうので大人しくフリーパス2200円
を購入しておこう。尚ホテルフロント等にある割引券で1割引になる。

うわ、なんだこの凶悪な角度のすべり台は! 直角滑り台。いつ怪我人が出てもおかしくない。


大滑り台もある。
この他、ゴーカート、おもしろ自転車、トランポリン、アスレチック、等々アウトドアー系のイベントが多数あり
家族で半日は楽しめる。
内心「こんな所いくもんか」といつも思っていたが、行ってみたらすげー楽しかった。どひゃどひゃ

さあ、準備は整った。ついに「野生の王国」へ乗り込む時が来たのだ!

野生の王国へ



 大滝ランド
「おおたるランド」と読む。 西伊豆山中(松崎からクルマで山中に約30分)にひっそりたたずむ立ち腐れ観光スポット
の頂点。昭和40年代にある人物が、地元占い師の「ここを掘れば温泉が出る」という言葉をうのみに、開発を
スタート。旅館、レジャーランド等を次々と建設したが、結局温泉は出ず、オープン前に廃虚と化した伝説の観光地だ。
土地は差し押さえられ、管財人管理の元現在でもその一部を残している。
数年前までは山頂に巨大な大仏が残っており、体内にある地獄のジオラマの迫力は圧倒的だった。
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