iPODに代表される、携帯オーディオプレーヤーの爆発的人気と普及は記憶に新しい。
これほどまでに普及した理由はいくつかあるが
・デバイスの進化
特に、HDDやメモリの大容量化・低価格化により、何百曲、何千曲を持ち歩くという
従来では考えられない事が可能になり、音楽ライフを一新する原動力となった。
またリチウムイオン電池などのバッテリの進化も重要で、小型化およびかなりのロング
ライフが実現してきている。もちろんデジタル音源によるクリアな音質やランダムアク
セスの利便性も忘れてはいけない。
・パソコンの普及と進化
CDをパソコンに取り込み、自分で編集してCDを作成したりということが可能になった。
もちろんデジタル携帯音楽プレーヤーの曲の管理や転送もPCで行う。
依然著作権の問題はあるものの、自分の手持ちの曲をすべて一旦PCに取り込んで
大きな画面とマウスやキーボードを使って自由に編集したり管理したりできるように
なったことは大きい。埋もれた曲も一発で検索発掘できる。
・音楽配信サービスの普及
なんと言っても、iTUNESの価格破壊と膨大な曲数・新譜の提供が普及に拍車を
かけた。以前から音楽配信サイトはあるにはあったが、価格が高かったり、曲数が
少なかったり、著作権保護の観点からファイルの使い勝手が悪かったりして普及
が遅れていた。昨今iTUNESに刺激され他のサイトも価格低下と曲の充実が著しい
が、ユーザーの立場からするとまだまだ使い勝手に改善の余地がある。
なお、月極料金を払うと新譜も何曲でも聞き放題といった定期購読(購聴)方式の
新しいビジネスモデルも生まれている。
・iPOD
上記の2要素を有機的に、そして戦略的に結びつけ、さらにアップルのブランド力、
魅力的なデザイン、卓越した操作感、他の追随を許さぬ価格戦略と新製品攻勢で
圧倒的な力を見せつけたのがiPODだ。この功績は大きい。
これらを総合的に最もスピーディーにやってきたのがアップルであり、他のデバイス
メーカーなどは現時点で全く追いつけていない。SONYも例外ではない。
とまあ、こんな感じか。
いずれにせよ、音楽を聴く、楽しむ、持ち歩くというスタイルが昨今の変革によって一新し、
SONYのウォークマン以来の音楽産業革命が起きているといっても過言では無いだろう。
なにしろ、何千曲をどこでも持ち歩き、オーディオと呼べる音質で楽しめるのだ。
自宅のステレオ、カーオーディオ、ウォークマンと別々に持って、CDを持ち歩き、時には妥協し
といった事から開放され、はるかに自由に音楽が楽しめる。
単なる携帯プレーヤー、といった話ではなく、いつでもどこでも「モバイルオーディオ」という
コンセプトがここにきて具現化したわけだ。
この研究室では、モバイルオーディオを実現するための機器の紹介と評価などを行っていく
予定だ。
ところで、
私自身、NYに来てからしばらく、あまり音楽を聞かなくなっていた。
一番の理由は、通勤が車になってしかも片道10分になっちゃったからなんだな。
日本にいる時は、通勤時だいたいMDウォークマンを聞いていたし、そのためにCDを買ったり
借りたりして、シコシコ編集していた。
そういう環境が無くなると、音楽聞かなくなっちゃうんだよね。
とはいえ、車の中で時々、星の数ほどある専門FM局を楽しんだり、自宅のケーブルTVで入る
ミュージックチャンネルの80sチャンネルなどは聞いたりしていた。
音楽が復活したきっかけは、パソコンだ。
ウインドウズメディアプレーヤーが段々進化してきて、使い易くなってきた。
あるとき、思い立って手持ちのCDをドカっと入れてみた。
一度録音してしまえば、管理編集は大変楽だ。
CDの棚で眠っていたコレクションが目を覚ました。懐かしい曲が次々と蘇ってきた。
それらを自分のセレクションで編集してCDで焼いて車の中で聞いてみた。
かなりイケていた・・・
加えて、上記FMの専門局や、ケーブルTVの音楽チャンネルで聞いた、これまた懐かしい曲
の数々も、音楽配信サービスを使って一曲単位で購入できるようになった。しかも安い。
洋楽の古い曲だとたいてい1曲 $0.99だ。
こうして、お気に入りの70S 80S 90Sといったナツメロコレクションがゆるゆると進行した。
引越しをして通勤時間が若干延びた。
車でCDを聞く機会も少々増えた。
もうひとつ、音楽を必要とする環境・・・・飛行機での移動
出張や旅行で、飛行機を使う機会が大変多くなった。
せっかくなので、PCに蓄積してきたコレクションを車の中だけではなく、飛行機の中でも聞きたい。
そう思い立ち、携帯音楽プレーヤーを買った。
飛行機の中は、騒音が大変大きい。このノイズを消すヘッドホンも欲しくなる。
旅行先でも、スピーカーがあれば、携帯音楽プレーヤーからクリアな音質の音楽が楽しめる。
また、旅先で借りたレンタカーの中でもFMラジオに飛ばせれば同様に自分の音楽を聞くことができる。
日本にいた時にはなかった環境下での音楽の楽しみ方
−飛行機の中で聞く
−旅先の宿で聞く
−レンタカーで聞く
このあたりを、当モバイルオーディオ研究室では追求していきたい。
特に、周辺機器の評価や使い方に焦点をあてていく予定だ。
前置きが相当長くなったが、いつのまにか膨れ上がった手持ちのコレクションはこれ
ん〜いつのまにこんなに増えたのかな(^ ^;
私が使っている携帯音楽プレーヤーは、写真の黒いiPOD nanoではなく、その右の
RIO UNITE130だ。
iPOD nanoは、実は隊員Aのなんだな。くそ〜いつのまにやられたー・・・
小さいし、操作性抜群だし、デザインもカッコいい。唯一の弱点は電池の持ちが短いことかな。
アンチメジャー派(アマノジャクと読む)の私は、当面iPODは使う予定なし。
まあ、へそまがりというのもあるのですが、ウインドウズメディアプレーヤーにコレクションを固めて
しまっているのでiTUNEに移行する踏ん切りがつかないのが一番の理由だ。
あとは、RIOが結構気に入っているので、とことん使い倒したい。
RIO Unite130
実は、このメーカーすでに携帯音楽プレーヤーから撤退を表明しちゃったんだよね。
結構いい製品作っていたのに残念。アップルの一人勝ちであとは過当競争に負けて
撤退を余儀なくされるところがこれからも続出の予感です。
半導体メモリを使ったプレーヤーで256/512/1G/2Gとあったが、私は1Gを買った。
128Kbpsでエンコードした曲を200〜250曲収納可能だ。
カタログ上に書いてある曲数は時々64Kbps時なので注意が必要。
64Kbpsだと音質が悪くはっきりわかる。128Kbpsだと普通に聞く分には十分だ。
PCでジャンル別に編集した曲を200曲ちょっと入れて持ち歩いている。
これで不足を感じたことは今のところ無いし、たまに入れ替えも行っている。
ウインドウズメディアプレーヤーから簡単に転送できるし、ファイル単位のドラックドロップ
での入れかえも可能だ。このあたりの操作性はシンプルで良い。
40gの大変小型なボディで、首からぶらさげても気にならない重さと大きさもGOOD
内蔵のリチウムポリマー電池は、連続27時間再生可能であり、NY-東京の14時間フライト
もへっちゃらだ。これも素晴らしい。
また本体から直接USBコネクタに接続可能で、USBケーブルを持ち歩く必要もなし。
USBコネクタから充電も可能なので、PCがあればどこでも充電可能。
対応フォーマットは、WMA,MP3,Ogg,ASF,WAVで、マイクロソフトの著作権管理DRM
にも対応している。
さらにFMチューナーも入っておりFMラジオとしても使えるし、内蔵マイクによるボイスレコーディング
機能もある。まさに機能てんこ盛りだ。
ディスプレイは、有機ELを使った2色表示で視認性が良く、省電力なのだそうだ。
いまいちな点は、ちょっとバグがあること。
ファームウエアを最新版にあげたが、依然として、いくつかバグがある。
ランダム再生がある範囲の曲しか及ばないとか、実用上は割り切れるのだが。。。
ネットの掲示板などでも調べたが当初は相当バグがあって、それでもかなり直ってきたとのこと。
あと、ファイル構造にいくつか制限があって、このあたりもちょっと気をつけないといけない。
音質は、プリセットのEQもあるし、自分でカスタマイズも可能だ。
使うヘッドホン・イヤホンやスピーカーの特性にあわせて、切り替えて使っている。
一応オーディオを名乗れる音質は確保していると思う。
というころで、個人的には大変気に入っているので、当面メインマシンとして活躍してもらう予定だ。
今日はこのへんで・・・
結論: 浪費注意報発令中(^ ^;