2004年04月10日

変化

アメリカ生活で家族全員に大きく立ちはだかる壁・・・・言うまでもなく英語
特に、全く心得なしでやってきて突然英語の世界に放り出される子供は最初、ほんとに気の毒だ。

ちまたで良く
・海外に行けば英語は自然に身につく
・3ヶ月もすれば不自由しなくなる
・子供は早い・全く問題ない
といったことが聞かれるが、全 部ウソだ。

まず、何年いても自分で相当努力しないと英語は上達しない。
数年いても全くしゃべれない人もザラだ。
特に、奥様連中は、日ごろほとんど英語をしゃべらなくても生活できてしまうため、かなり自分で努力
しないと上手くならない。学校に通ったり、現地の友達を作ったり、TVや映画など英語ものに漬かる。。等々

子供は確かに大人より脳が柔らかい分、上達は早いがそれでも、苦も無く。。。ということはありえない。
一般的には
小学校入学前に来ると、英語の習得は早いが日本語が変になる確率が高い。また帰国後英語が消えて
しまう確率も高い。小学校3年までだと、割と帰国後も残るが、英語の習得は苦労する。4年以上だと相当キツい。

もちろん、生活しているシチュエーションや本人の才能(語学に関しては個人差が相当ある)によって、状況は
本当に様々だが、ざっくり言って英語が立ち上がるまでに
子供 早くて1年遅くて3年 平均2年
大人 早くて2年遅くて4年 平均3年
といったところではなかろうか?

立ち上がるまでは、日常相当のストレスに苛まれ続けることが多い。
これをどう家族全員で乗り切るか?がアメリカ生活の一つの大きなポイントであり

英語を習得するのに、近道は無い
どんな教材を使おうと、何しようと特別な促進剤は無い

聞く・話す・読む・書くをバランス良く最低2000時間継続してやらないとダメだ。
一般の日本人は、これ以外に方法は無い・・と思う。

近道などどこにもない。「突然英語が聞こえた!」などと虫のいい話は無い。
ほとんどの人は、自分の上達の変化に気がつかないほどのノロいペースで何年ももがく。
単語も熟語も山ほど覚えないとあかんし(いい年してくると全然記憶できない)、耳も相当鍛錬して慣らさないと
ネイティブの発音は聞こえてこない。スピードにもついていけない。しゃべる訓練も必要だし文法も必要だ。
結局全部必要ってことだ。

ところで、なんでこれほど日本人が英語を習得するのに時間がかかるのか?
それはとりもなおさず、日本語と英語の構造が違いすぎるために、英語を聞き、理解し、反応するための
脳みそを一から脳内に作らねばならないからだ。。と勝手に思っている。
言うなれば脳内に日本語OSとは別に英語のOSが必要ってことだ。
英語を理解するのに、一度日本語に直してるうちは、英語OSが出来てないってことだ。
この英語OSってのがそう簡単にできるものではない。結局2000時間以上継続してやらないと脳内に
新しいシナプスが結合して新OSが生まれてこないってことだ。。。と思う。


さて、アメリカ生活で子供の英語の立ち上がりが早い理由は、柔軟性ももちろんあるが、ネイティブな英語の環境に
漬かっている時間が長い事が一番の要因であると思う。
お父さんは会社でついつい日本語しゃべったりするし(^^; お母さんは自分で相当意識して場を作らないとダメだ。
それにひきかえ、子供は平日は毎日数時間は英語を学校で浴びてくる。時間と必然性がまったく違う。
また学校から帰ってきた後もTVで漫画を見たり、友達と遊んだりして場を作っている。

たとえば一年に学校へ200日行くとして、平均5時間英語を浴びたとすると年間1000時間。
2年で2000時間に到達する。

一方、お母さんは平日のみ平均2時間とすると年間400時間・・・5年かかってやっと2000時間だ。

日本で英語学校に週2回、一回2時間いって月に20時間、3ヶ月行って60時間・・・
ダメなはずだよこりゃ・・・(^^; 全然量がタリン


さて、ここからが本題
隊員Bは、2歳で来たので日本語も英語もどっちもよくわかってない(^^; から、突然現地の保育園に入れられても
ほとんど問題なくやってる。すでに日本語と英語がちゃんぽんになって変な言葉をしゃべっている(^^;
友達と遊ぶのも苦にならず、保育園や近所の子とすでに仲良くやっている。
彼のテーマは、ちゃんとした日本語を家庭でキッチり仕込むことと、覚えた英語をKEEPさせることだ。

一方、当家で一番受難にあっていたのが隊員Aだ。 最初の半年はおそらく地獄だったことだろう。
学校側の手厚いサポートなどでなんとか乗り切ってきたが、相当辛かったはずだ。よく耐えた。
その後軌道に乗ってきてはいるが、1年を越えるあたりまでは、学校でも一言もしゃべれず(ESLを除く)
近所の子らとも一対一では遊べなかった。

ところが。。。

家では日本のTVやビデオはあまり見せず、基本的にアメリカの漫画のチャンネルなどを良くみていた。
日本でもなじみのあるポケモンなど内容を知っているものがあるせいか、あまり苦も無く見入っていた。
映画のDVDも現地モノを沢山仕入れて毎週みているが(子供用というよりは隊長・副隊長の鍛錬のため(^^; )
いつのまにか結構聞き取れるようになってきている。

滞在1年を越えたあたりから、ついに近所の子と一緒に遊ぶようになった。
子供同士で遊びだすと飛躍的にしゃべる事が発達するようだ。
やはり、興味があること、話したいという動機、リラックスした雰囲気、などが良いのだろう。

最近、1年3ヶ月になろうとしているが、
目に見えて変化が現れてきた。

気がつくと近所の子に自分で電話して、遊ぶ約束やスケジュール調整をしていた。
子供同士で英語で喧嘩していた。
親が聞き取れないことを聞き取れることがある。
本場仕込みの発音が非常にキレイだ。
SとTHの発音の違いをハッキリと聞き分けている(普通の日本人は区別つかない)

明らかに脳内に英語のOSが形成されてきている。





・・・・・・・・・・・






うらやましい(^^;


やはり、2年で立ち上がりそうな雰囲気が漂ってきた。
てゆーか逆転されるな(^^;

もちろん、土曜日には日本語補習校に行って泣きながら漢字をやったりして、日本にいた時の2倍の
苦労をしているわけだ。ホンマにようやっとるよ。。。

キーは、学校・家での手厚いサポートはもとより

・近所の友人
・TVや映画

などではないだろうか?


最近、頻繁に行き来している、隣の家の兄弟だ。二人ともすごく良い子で親の躾も行き届いている。
丁度隊員A、隊員Bと同じような年頃なので、2チームで仲良く遊んでいる。

 
地下室で遊びふける、両チーム
ホンマに楽しそうやな、君たちは・・・



閑話休題

まだ桜の開花に至っていないが。。ちょろちょろと花も咲き始めてきた


昨年は全く着手しなかったが、今年はちょっと花でも植えてみるか・・・

とりあえず、手始めに近所の植木屋でパンジーを8株買って並べてみました




さらに話題変わって・・

会社の近くのモールに、西海岸で割と有名なメキシカンファーストフードがあると聞いて行ってみた
その名もバハフレッシュ!
 
柔らか皮なタコスやブリトーを、注文後に作ってサっと出すので、確かに新鮮で旨い!
いけてるやん




結論: 大人は脳細胞死ぬ一方です・・・(^^;


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