【名 前】boribori
【タイトル】質問いたします
08/28 10:56
【メッセージ】
新聞を読んでいたら、経済面の記事で「ネッティング」という言葉があったのですが
これはどういう意味でしょう?
【名 前】万馬 券太郎
【タイトル】re:(1)質問いたします
08/28 16:13
bet@pbx.vip.co.jp
【メッセージ】
boriboriさん、こんにちは。
早速、お尋ねのネッティングについて、簡単にご説明します。
ネッティングは、日本語では相殺決済と言われているものです。それほど難しくないので、例
をあげてご説明します。
名門中華料理店の昇龍軒は、奇跡のチャーハンが有名で、昼時には、近所のオフィスからの出
前注文が絶えません。
中でも一番のお得意様は、東証二部上場の大黒酒造(株)で、一日平均40食のオーダーがあります。
お得意様であることもあり、昇龍軒では、店で出すビールを大黒酒造から仕入れています。
全国コンテストで入賞したこともある地ビール「ボックブルスト」の仕入れ本数は、月に1200本
ほどです。
奇跡のチャーハンは、一皿950円ですので、大黒酒造から昇龍軒への支払いは、月に約76万円です。
また、ボックブルストの仕入れ値は一本240円ですので、昇龍軒から大黒酒造への支払いは、月に
約29万円です。
従って、大黒酒造が昇龍軒に差額の47万円を払えば、両方の決済が終了することになります。
相殺決済せずに、それぞれが銀行送金で支払うとすると、大黒酒造も昇龍軒も、送金手数料を負
担しなくてはなりません。
ところが、相殺決済すれば、昇龍軒は送金手数料を節約できます。これがネッティングです。
まあ、実際には、こんな小さい金額ではなく、数千万単位の金が動きますので、節約できる金額
はかなり大きくなります。
また、国際取り引きの場合は、為替手数料も節約できることになります。
実際のネッティングは、金融機関などを介して行われる場合が多くなっています。
双方の決済システムのアプリケーションを共通化したり、相互承認やセキュリティが必要になる
ためです。
大体ご理解いただけたかと思います。
ネッティングなどと言うと大仰なものに思えますが、内容的には、子供でもやっている差額で
の決済なんですね。
「昨日50円貸したけど、この前100円借りてたから、あと50円返すね」ってことです。
万馬 券太郎/KMISI
戻ったれ