◆おぐパラ総研◆
所長 おぐっちゃん
さて、アンケートは最終的に101通集まりました。
これは、通常ヒット数の数パーセント回収が相場といわれるネットアンケートにおいては、ちょっと腰を抜かすような
数字であります。ホントにびっくりしました。
当初、20−30を予想していたので、集計の事を考えて無かったため、急遽未明さんにお願いして、エクセルに流し
こむソフトウエアを組んでもらいました。未明さんありがとう!
サンプルが100あれば、ある程度の精度でその業界の傾向をみてとれるという経験則があります。
(ただし、ネットにアクセスできておぐパラに頻繁に訪問している、、という時点で偏りが発生しているのですが・・・)
もちろんサンプルは多いに越したことは無いのですが、一応業界全体の縮図を表現しているものとして以下話を
進めます。
◆ラジコンEPツーリングカー業界の現状と展望(おぐパラ総研)
■年齢層分布について
30歳台が最多層という、大人(おじさんかも?)のホビーですなあ〜
続いて20歳台、10歳台と続きます。まあ、バランス的には国民的趣味として悪くないと思いますが
業界全体の裾野を広げるためには、やはり若い層の拡大が必須です。
何度かブームが訪れて、そのたびごとに若い層が一時的に増えたりするのですが、長期的に安定して
増加する構造にはなっていないようです。
世の中の傾向や世相にも反映されるのは当然ですが、タミヤのミニ4駆やダンガンレーサー以外にも是非
業界による積極的な仕掛けが期待されます。
■男女比について
問題はコレっす!コレ!!
ま、感覚的に女性は数パーセント以下と思ってましたが。。。。。
やはり、女性が30%以上いない趣味は、健全とは言えません。
理由はいろいろありますよね
・そもそも女性の脳は、競争を志向しない。3次元的な空間把握力も平均的な男性脳に比べて劣る
(女性蔑視発言ではありません。念の為)
・ラジコンに関する情報に接する機会がない どこで買っていいのか?誰に聞いていいのかわからない
・まわりでラジコンやってる人がいない
・サーキットに女性が行き辛い雰囲気がある
・ラジコンは重い 運搬の問題
・メカニカルなものは難しいというイメージ
・そもそもラジコンはダサい・・・オタクのイメージがある(^^;
上記全てにおいて、なんらかの対策を講じないと女性層はゲットできないでしょう。
ここで、おぐっちゃん総研で最も注目しているのは最後のコレっす
・そもそもラジコンはダサい・・・オタクのイメージがある(^^;
がはは・・・・(^^;
何故ダサいのか? おぐパラ総研独自の調査でこのたび明らかになりました。
それは。。。。「ラジコン」というネーミングそのものである!オッス
いや、ラジコン自体決して悪い言葉では無いのですが、この言葉にすでに、おもちゃ、オタク、暗い
といった負のイメージが世間からどっぷり注入されちゃってるんですよねー!どひゃどひゃ
もう、ラジコンと聞いた瞬間に、パブロフの犬のごとく脊椎反射で「ダサい」と反応してしまうのです。
ここに、健全なる業界発展を目指し、ラジコンの改名を提言する(オジコンとかじゃないよ・・・(^^; )
おぐパラ総研の提案する、新しい名前はこれ!
どう?ダミ?
ほんじゃコレはどう?
え?何の略だって?いいじゃんそんなの(^^; こーゆーのは響きよ響き!
変えようよ名前。ほんで、キムタク主演のドラマで主人公が没頭する趣味として取り上げられた日にゃあ、アンタ!!
がはは・・・・
ある日、キムタク扮する栗宇健二が、RCレース三昧の日々の中、ふとした事からサーキットの店員
飴宮(松たか子)に出会い、珍ラジ、電飾に目覚めながらも、強敵と戦いやがて、二人は・・・・
次いこ、次・・・・(^^;
■ラジコン歴について
ここで、ひとつ面白い傾向を発見しました。
1年、2年、3年と進むにつれてだんだん減っていくんですよね。で、何故か4年以上がマジョリティになると。。。
こういう分布の趣味って珍しいと思います。つーかちょっとナチュラルな感じがしません。
<仮説>
ラジコンやってみたものの、大多数の人は初期のうちに飽きてしまい、最後に残った人が延々と
やり続ける。 要するに2極化が進んでいる
この点については、後程別の観点から分析を加えます
■ラジコンレベル(腕前)について
これまた、面白い結果です。ま、自己申告ベースなので、客観的な評価とはいい難い部分もあるのですが
(知人で明らかに本当のレベルと違う申告をした人は、おぐっちゃんが一部修正しています)
上のラジコン歴とは、一見相関が無いようにも見えます。
直感的には、ラジコン歴が長いマジョリティが上級と思うのですが、圧倒的に多いのは初級・・・・????
これはどういうことでしょう?
もうすこし詳しく見る必要がありそうです。
これらについて、相関のある因子を抽出すべく、Excelのピポットテーブルでクロス分析を行ないました。
(但しクロス集計の妥当性に足るサンプル数では無いことをお断りしておきます。あくまでも傾向を見るという事で)
■年齢層とラジコン歴の関係
これ、かなり意外でした。
直感的には、年齢が高い人が、長くやってる、と思いこんでいたのですが、このグラフを見るに、そーでも
ありません。多少は相関があるのですが、どちらかというと
・年齢層に関係なく、入門する人、長くやる人が分布している
という感じですな。
良い面を見れば、どんな年齢からでも入門でき、ハマると没頭する系統の趣味、といえなくもありません。
40歳から始める人もOK!10代のベテランもありあり!
年齢を越えた楽しみが広がりそうな感じでいい感じ〜!そんな特徴を表しています。
■年齢層と腕前(レベル)の関係
これも意表をついた面白い結果です。
囲碁や将棋はおそらく年齢が高いほうが上級でしょう。ゴルフは知力と経験、体力が関係するので、ある年齢層に
上級のピークがきて山型に分布しそうです。
ところが、、ラジコンカーの場合は、年齢にはあまり相関が無いんですね。
強いていえば、年齢層が上がるほど初級と上級が増える(2極化)ということかな。
・年寄りが上手いとも限らない(^^;
■ラジコン歴とラジコンレベルの関係
出た!!!これはキッチリでました。傾向が!
ラジコン歴とレベル(腕前)には、確かに相関がありそうです。
・長くやってりゃうまくなる確率は高いってことっすな。
ところが! ここで一つ重大な傾向が発見されました。
2年未満と、3年未満のところで、中級の比率がグっと変わるざんしょ?不連続ですよね?
おぐパラ総研はここに着目しました。
最初の仮説である(2極化)のポイントがここにあると見ました。クワ!
・要するに2年の壁を越えられず挫折する人が多いってことっす。オッス!
2年の壁を越えれば、その後初級から中級、上級と腕前が上がっていき長く続けるモチベーションが維持
されるのですが、そこに到達する前に挫折してしまうのではないでしょうか?
ここにラジコン業界の大きな問題点があると見ました。
ジンクス=2年の壁
オッス
裏を返すと、毎年新しい人が入門するも、最後まで残るのはほんの一握りなのでは無いでしょうか?
そして、その一握りの上級者が落とす、莫大なお金によって、業界が維持されている、という構造なのでは
無いでしょうか?
この仮説を模式化したのが下記の図です。(おぐパラ総研推定)
人口比では全体の10%にすぎない上級者層(マニア層、ヘビー層)は、初級層の20倍以上の予算をRCに
費やすので、業界全体の収益としては、上級者層が落とすお金が全体の50%を占める、という構造です。
当然、業界としては、売上が大きく期待できる、マニア層を狙ってハイエンドマシンに注力する方向となります。
たくさんある、キットメーカーがこぞってハイエンドを出し、RC雑誌も上級レースを中心とした話題に集中するのも
こういう構造のためと推測します。
本来初級層に圧倒的に支持されるタミヤがハイエンドに手をだすのもわからなくもないでしょう。
ほとんどのメーカーがハイエンドに参入し少ないパイをめぐって熾烈なシェア争いをすればどうなるかは
明らかですね。
レースを中心とし、勝てば官軍的な傾向の強い、競技RCにおいて、こういう構造がベースだとどんどん
エスカレートするのは当然のなりゆきといえます。
絶対数は少ないとはいえ、長期安定層である上級層も、脱落者を出すほどのエスカレート。。。。
そもそも、上級層は一定以上は増えることはありません。
何故かというと、ビッグレースで上位に行く人=上級なのであって、そのキャパシティは広がることは
ないからです。上級中級というのはあくまでも相対的な話であり、絶対数は増えないのであります。
エスカレートによってむしろ減る傾向にすらあるでしょう。
おそらく、業界関係者の多くも、この構造をわかりながらも、過去同じような事を繰り返してきたのでは
無いでしょうか?
別の観点から見ると、こうなります(おぐパラ総研推定)
ラジコンでレース活動を主体とした場合の、ライフサイクルを示したものです。
もちろん個人差あるのですが、初級から始まって、2年3年と修行期間を経て、順調に育てば4年ほどで
上級者にめでたく成長します。ここで、ビッグレースなどを戦い、自分の限界が見えたところで飽きが
来て活動から離れる、、というモデルです。
細かい計算は省きますが、このモデルで上級まで滞留する人が入門者の10%程度として、トータル
5年間継続的な活動をすれば、業界としては一応収益が維持されるレベルであると推定します。
ところが、、、
業界全体がハイエンド志向になる事で、上級者からも脱落者が出、継続活動期間が短縮されるばかりか
初級のうちから多くの脱落者を出すハメになっているのではないでしょうか?
せっかく入門してもハイエンド志向についていけず2年の壁を越えられないのが慢性的になってしまって
いるのではないでしょうか?
みんなうすうすは、そう思ってるんだよね、きっと。。。
現状はこんなんじゃないかな?
大半が初級のまま脱落していく。。。嗚呼
業界の安定成長発展のためには、入門層を増やすことももちろん大事ですが、せっかく入門した
人を大事に育て、5年10年と長く滞留してもらう事が必須であると思います。
そのためには、上のようなライフサイクル構造を断ち切る必要があるわけです。
すなわち、ラジコンをやるすべての人がレース志向であってはならない、と言うことです。
もちろんレースも楽しいし、のめり込む人がいる事に対して全く否定はしません。
ただ、ラジコンを始めた全員がそうなる必要はないということです。
レース志向になると、どうしても、勝ち負けにこだわり、上を目指すあまり我を見失って突っ走り
自分の限界が見えたところで、急激に興味を失って挫折する事があります。
もちろんそうでない強靭な精神の方も大勢いらっしゃいますが。
繰り返しますが、ビッグレースで優勝できる人はたった一人だけです。
皆がそこを目指しても無茶なことは明らかです。
・レース至上主義
・ハイエンド至上主義
・上級至上主義
こういったものを止め、 別の価値観によって多くの人が長く楽しめる構造にしなければ業界の将来は
無いでしょう。
最近ふと思ったのですが、RC雑誌の記事内容ってすごく難しくなってません?
ほとんどが上級者向けの記事で、内容の80%以上を理解できる人は読者のうち一体どれくらいいるでしょう?
数年前のバックナンバーと比べてみると、明らかに難しいです。
ショックの取り付け位置や、アッパーアームの場所の違いが、本当にわかる人って実は3%以下なのでは??
どうでしょう?
要するに踊らされちゃいけないって事ッス
ここで、おぐパラ総研が提案する、新しい構造を紹介します
まず、入門して初級の期間に、正しい知識、ドライビングテクを身につけ、脱落することなく
確実に中級にステップアップする仕掛けが必要です。
これが、すべてのベースとなります。
中級の定義ですが、ここでは
・どこのサーキットに行っても、23Tモータで90%の力で走ってぶつけずに安定周回できること
とします。
やはり、思い通りにクルマをコントロールし、ぶつけずに(ぶつけて壊すと脱落しちゃうんだよねー)周回
できるようになれば、楽しみがグっと広がるんだよね。
脱落する人の多くはここに到達できず、終っちゃうのよね。
入門者をキッチリ中級まで育てる為に、業界全体で取り組むべきは
セミナー(講習)であると思います。
ラジコンはやはり、机上の知識よりも実戦的なノウハウや、練習が非常に大事です。
初中級向けのセミナーを数多く開催して、入門者が早く中級レベルに到達できるようバックアップすべき
ではないでしょうか?
だいたいテニスでもゴルフでもスキーでも、講習とか教室ってあるじゃん。筋力こそ使わないけど他の
能力(瞬発力、反応、正確な動作、動態視力、作戦、戦術、、、etc)は高度なスポーツ並である、ラジコン
になぜ、スクールや講習会が無い(少ない)のかなあ〜??
みんな自己流でマスターしろってか?
上級向けのレースセッティングよりも、組みたてやメンテナンスに力点を置いた知識の吸収を、
そして、とかく軽視されがちなドライビングについて正しい能力が身につくような実戦的な講座が望まれます。
なんで、もっとドライビングに焦点があてられないのか本当に不思議。
セッティング云々よりドライビングだと思うんだけどなー
正しいステアの切り方、戻しかた、ラインどり、加速、減速。本当にちゃんと出来てる人って少ないよ
ワシもできてないけど・・・
自分の技能がどういう状態にあるのかを評価する仕組みがあってもいいかもしれません。
単純なタイムよりも、ラインやぶつけた回数なんかを加味して個人の課題が明確になるような指標が
あるといいですね。
このあたりを業界として是非取り組んでいただきたい。オッス!
たまたま才能に恵まれた人や、師匠に恵まれた人だけがステップアップしてあとは脱落するような
業界であってはなりまへん!
さて、脱落することなく中級までステップアップした後にどうするか??
レースで腕試しをするのももちろん良いでしょう。
しかし、全員が上を目指す必要は無いのです。
中級に上がったらいくつかのレースに参戦し、自分の限界(技能、リソース(お金、時間))を見極めた上で
本当に上を目指すべきかどうか、じっくり考えて決断を下すと良いと思います。
上を目指せると思った人は、がんばりましょう。頂点めざして。
しかし、どう考えても頂点目指せない大多数の人は、無理にまわりにひきづられていく必要は無いのです。
そういう人は、レース中心の考え方を断ち切って、別の価値観(自分の楽しみ)を見つける努力をするのです。
中級の腕前があれば、楽しみのバリエーションはかなり広がっているはずです。
・スケール感を追求する
・珍ラジ(^^;
・電飾
・ギミック&デコレーション
・仲間とのチキチキ走行会
・ドロームなどの超スピード競技
・氷上ラジコンなどの四季おりおりの楽しみ
・ペイントワーク
・セッティングによる挙動変化を楽しむ
・オフロード、トゥエルブなど多彩なジャンル
・自作や改造
・ミニッツなどのチビラジ
・・・etc
こういった、楽しみ方のバリエーションを業界がもっとプッシュし広げていただきたい。
レースで勝つ事だけが目的かのような雰囲気を払拭し、いろいろな楽しみ方を自分なりに味わうほうがかっこいい!
という雰囲気を作る努力をしてほすぃ〜
その為の、情報提供、走行会やイベントなどを多数開催してほすぃ!!
また、この時に非常に重要なのが「仲間の存在」であります。
同じ嗜好を持つ仲間同士の情報交換や交流、地域の交流など仲間の存在は、趣味の世界を何倍にも広げる
ことでしょう。実際ワシも仲間がいなかったら長続きしなかったと思います。
そのためには、地域コミュニティや、テーマごとのコミュニティなど、業界やメーカー、ショップが率先してコミュニティを
作る努力をしていただきたい。
あくまでもオープンで敷居が低く、ユーザー主体のコミュニティ。
尚、楽しみのバリエーションや仲間を広げる、という意味において、インターネットも大きな役割を果たすようになって
きました。時空を超えて仲間と交流し情報交換できるネットの力は凄いです。
AORcも楽しみのバリエーションを広げ、仲間を増やすという点において、微力ながら貢献しているのではないで
しょうか?
もちろんAORcだけでなく、様々なネットコミュニティが存在しています。
気に入ったところにどんどん参加していく、ちょっとした勇気があれば大丈夫です。
こういった草の根コミュニティと、業界が作るある程度オフィシャルなコミュニティがバランス良く存在することで、
相乗効果により、活性化していくとおぐパラ総研では見ております。
中級の腕前に到達し、自分なりの楽しみのバリエーションが増え、
同じ嗜好を持つ仲間が増えれば一生の趣味として人生に彩りを添えるものに
なるのではないでしょうか?
そのために、セミナーや講習を充実させ、様々な楽しみ方を広げ、コミュニティを
どんどん活性化させるべく業界全体が一丸となって取り組むべきであります。
◆中級への確実なステップアップ →講習の充実
◆楽しみのバリエーション →自分なりの楽しみを見るける 業界全体で盛り上げる
◆仲間の存在 →コミュニティの充実と活性化
長く滞留する中級層が厚くなることで、目先の利益を求めて少ないパイを奪いあう構図から開放され
安定した業界の収益構造にも結びつくことでしょう
中級層の充実こそが、発展の鍵であるとおぐパラ総研は結論づけました。
珍ラジしようぜ!珍ラジ・・・(^^;
自分を正当化してない?=オレ どひゃどひゃ
◆◆ おまけ ◆◆
最後に、皆様がメインでお使いのシャーシについて集計してみました。
尚複数所有してる方も、メイン一台を選んで回答しているので、本当のシェアとは違うかと思いますが、
まあ傾向だけ見てください。そのままうのみにして吹聴しないように!
まさにツーリングシャーシ百花繚乱戦国時代!
赤っぽい色がタミヤなんすけど、やはり過半数を超えてますな。最大シェアは間違い無くタミヤでしょう。
2番手はHPIかヨコモか、という感じで、CE4が健闘しているのが面白いですね
やはり、ビッグレースで名をあげると、販売に結びつきやすいってことかな?
タミヤの中ではTA04が早くも主力なんだね
でも、TBも健闘してるし、TA03もTL01もまだまだがんばってます。
タミヤの懐の深さを感じますなあ〜
主要シャーシをレベル別に集計してみました。
n数が少ないので、実数をグラフ上に表示してあります。あくまでも参考っすよ
初級の支持が高いTB01、中上級にも支持されるTA04てな傾向が見てとれます。
TA04とMR4TCの分布って似てるよね。初級から上級まで支持されてるってことかな。
RA4シリーズが初級に支持されているのも面白いっすね。
確かに良く走って頑丈でパーツ供給も安定していてお勧めできるよね。
結論:コンサルティング料300万円になります。え?ない?
じゃ、カレーライス奢ってくれる?どひゃどひゃ・・・・・・(^^;