今回は、マジメでタメになるお話満載だす!
ヨコモ社長様挨拶でスタートするセミナー。
今回は講師として、広坂正美さん、パパさん、若杉幸男さんが、またチームヨコモメンバー(山田伸之さん
遠藤一樹さん、河島良寛さん、鈴木浩さん、北澤秀郎さん、足立伸之助さん)がサポートに入るという
豪華布陣です。ん〜楽しみ!
オフロードコースをセミナー会場として利用
カリキュラムは、座学が数時間(組みたて、タイヤ選択、モータ管理、、セッティングとメンテナンス、バッテリー等)、
参加者のシャーシをチームメンバーがチェックしてくれるコーナー、世界戦出場車両の試乗会、そして参加者が
持ちこんだシャーシでの運転テクニック指導と、超盛だくさんの濃密な一日だった。
タイヤについて説明する広坂正美選手
デフの組みたてや固さを、パパさんに熱心に質問する参加者
さて、講義の内容は大変濃密で勉強になるものでした。
内容の一部をかいつまんで紹介したいと思います。
尚、ヨコモ様には掲載をご了解いただいてますが、下記内容においてもし問題あればご連絡ください。
よろしくお願い致します。
◆組みたてについて(講師:パパさん)
・組みたての良し悪しは、ズバリネジの締め方で決まると言っても過言ではない!
仮締め→対角締めは当然として、ほとんどの人がネジを強く締めすぎているという。
樹脂シャーシの場合は、ぎゅうぎゅうに締めなくてもよい。
強く締めすぎるとクラッシュしたときに、シャーシがゆがみっぱなしになる
特にアッパーデッキは緩めにすること。
左右バランスよく、シャーシにねじりの影響がでないように締めるのが重要。
ネジの締め方でシャーシの左右や前後バランスが狂い、走行に影響を与える。
クラッシュ時など、ネジを緩めてネジれたテンションを逃がし締めなおすことも必要
・ダンパー
メンテ後など、必ず同じ位置に戻す。(フロント右側とか、リヤ左側とか)
番号をつけ、間違わないようにしたほうが良い
・クラッシュ時のアームの交換
片方だけ破損した場合でも、両方替えたほうが良い。左右で疲労などによる固さの違いを出さないため
◆タイヤ関連(講師:広坂正美さん)
・ヨコモタイヤの種類について
ベルテック5シリーズ(肉厚タイプ)
コンパウンド:柔 M>G>GF>GH 固
ベルテック7シリーズ(肉うすタイプ)
コンパウンド:柔 M>GS>G 固
コンパウンドと路面温度
M 〜15度まで
GS 13度〜25度
G 19度〜40度
GF 30度〜50度
GH 40度〜60度
簡単なコンパウンド選択方法
手で路面を触って冷たいと感じたら、迷わずM(5Mか7M)
→ただし、埃がある路面ではソレックス24Rのほうが良いそうな(^^;
あたたかいと感じたらGS,熱いと感じたらG だそうです。
・インナー
037Fを基本とする。(スタ1は037Mだそうです)
インナーは固いほうがグリップする(高グリップ路面において)
ツーリングカーの場合、グリップが上がっていくとスピンする傾向にある(オーバーステア方向)
037Fは生産時の都合で固さにバラつきがある。2個対にして押しつけあって同じようにへこむものを選ぶと良い。
・ローテーション
前後は入れ替えないほうが良い。グリップ感が全く違ってくるので。
左右は入れ替えてもよい。コースによって左右の減り方が違う場合はローテーションをかける
・タイヤウォーマー
Mコンパウンドはウォーマー不要(使わないほうが良い)
◆モータ管理(講師:若杉幸男さん)
・ストックモータの慣らし方法
慣らし前に軸受けに注油
低電圧で3分ほどまわし、ブラシの約1/3程度均一にあたった状態を確認したら終了
この最初のブラシのアタリが、非常に重要。アタリをとらないとスパークがでてコミュを痛めやすくなる。
・ブラシについて
品番081が最も良い(世界戦もコレだった) →モータ付属ブラシもこれ
ロングライフなら、リーディープラシが良い
ブラシは頻繁に交換しないほうが良い。コミュとのアタリを最優先する。
ブラシの交換は、チェックして焼けたり明らかに表面が荒れた場合のみにとどめる。
メンテ棒は、レイダウンとそうでないもので使いわける(Rが違うので)
メンテ棒や、モータクリーナ&綿棒による清掃は頻繁にやってもかまわない。
ブラシワイヤーは、必ずブラシホルダーのスリットに通す。でないとひっかかってアタらなくなることあり。
・シングルターンモータについて
コミュの痛みが非常に早く、1パック毎に研磨必要(どひゃー)
11ターンモータだと4〜5パック毎に研磨
◆メンテナンス等(講師:パパさん)
・デフについて
参加者の車をチェックしたところ、ぬわんと!殆どの車でデフが滑っていたそうな
デフが滑ったら、どうするか?
→ネジを締めてもダメ!! デフルーブ(グリス)を増やす。(重要)
グリスの量が足りない人が多い。両側に1mmくらいはみでるくらいタップリ塗る。
グリスが飛んでしまうと、滑ってくる。
調整の方法は
最初は若干滑っているなというところで、1パック走行させ、再度締めてロック状態を確認したところから半回転戻す
デフが固くなると→曲がりにくくなる(アンダー傾向)
デフが滑ると→FF化して発進がタルくなる。フロントワンウエイを痛めやすくなる
エアコンプレッサー注意! デフやベアリングの中にゴミを入れやすいので
ざらつきや、ゴリゴリはあまり気にしなくても良い。それよりも、固さ(デフとして本来の機能を果たしているか?)が重要
・ダンパーについて
パッツンダンパーの組み方実演がありましたが、ちょっと文章で説明するのは難しいですなあ〜
ピストンは3番を使う事(説明書は2番になってるが)
頭のバリをしっかりとる
スポンジは使わない(使ったほうがセットは楽だが、オイル量減るのを嫌って)
オイルを入れる前にキャップを締めてなじませること
オイルを入れ、シリンダを上下し、空気を出し、再度オイルを足す。若干表面張力になるよう。
フタ側はネジの最後の部分までオイルを入れ、すばやくかぶせる。
フタのネジを締め緩めして、シリンダのネジの最後の部分がケース最下部とあうように固さを調整
長さは、フロント59.5mm リヤ60mm
ネジ山は1山で0.5mm
◆ニッケル水素の充電について(講師:パパさん)
・ヨコモではサンヨーセルを中心にテストを行なった(以下サンヨーセルの場合の話)
・現状、完全にノウハウは確立していない。今後やり方が変わっていく可能性あり
・現在、ニッケル水素の充電で完全に安心して対応できるものは無い状態
・充電初期に一度電圧降下がある場合があり(ここでピーク誤検知しやすい)、また満充電時の電圧降下が小さい
・従って温度センサーを併用し、充電容量を監視しながら充電するのが確実(めんどくせー)
・温度で非常にダメ‐ジを受けやすい。どんな状況でも40度以下(夏場でも45度以下)にするよう気をつける
・過充電は禁物!ニッケル水素は、充電終了後もしばらく温度が上がりつづけるので、注意!
・充電は4〜4.5Aにする。3Aで入れてもパンチはそれほど変わらない。充電時間が長くなるだけ
・高電流充電は、スタート時に若干パワーがでるくらいで効果薄い上に寿命縮める
・ピーク感度は4mV/セルに設定すること
・追い充電は4Aで4分、一度冷えてから追い充電すると効果あり。ニッカドと同じ。
・保管時は、残量を残さないほうが良い。一時残す方法もあったようだが、パワーが出なくなるようだ
・一ヶ月以上保管する場合は、残量0にするのは良くない
・使用は一日一回が基本で2週間に一度程度使用するとコンディションが良いようだ
・ニッカドにくらべて、充電後放置によるパワーダウンが大きい
この話を聞いて、正直言ってニッケル水素の移行をためらってしまいました・・・
もうちょっとセル及び充電器が進化し、ノウハウが確立しないと、扱いがやっかいですなあ〜
というのが正直なところです。
てな感じで、大変為になるお話を聞くことができました。すばらすぃ〜!!!!
◆TCの開発試作車両
YRシリーズからMR4シリーズへは、シャーシを成形化という大きな転換があった。
コストダウン効果、バラツキの少なさ、重量等でアドバンテージがあったが、一度作ると変更が難しい
ので慎重に試作を重ね開発した、とのことでした。
◆昼飯の折り弁当
なかなか旨かったっス!オッス!!
◆TCスペシャルシャーシ(モデルさんは浦野Jrさん)
絶対グリップは、従来の幅広シャーシのほうが良いが、切り返しのレスポンスなどはこちらのほうが
格段に良いとのこと。
またシャーシをねじってみると、かなりグニャグニャな感じでした。ネジの締め方も確かに緩かったです。オッス
◆運転テクニックについて(講師:広坂正美さん)
レースで良い結果を残すには、気負わないことが非常に重要である。
気負わない→ミスしない→本来の力が発揮でき良い成績に結びつく
気負わないためには、リラックスすることが重要だが、その前に練習で自信をつけることがやはり重要
練習は、地味に反復練習するのが、結局一番効果あり(同じ事を何度も何度もやって身につける)
正美さんは、1/24で練習することが多いそうです。 操縦が難しく練習になる。安い、場所をとらない。。。
■考えてみよう■
このハナシを聞いて思ったのですが、AORc的ラジコン生活スタイルが、そんなに間違ってない!
と思いました。
まず、気負わないために
・仲間とどひゃどひゃ参加する
・納豆走法でリラックスして走る
・レース中もネタのことばかり考えている(どひゃどひゃ)
・負けた時の言い訳を100個常に用意しておく(どひゃどひゃ)
普段の練習
・セットと無縁の珍ラジで、どんな車でも転がせる対応力を身につける
・ミニッツ虎の穴で猿ラジ=反復練習する
ちょっとこじつけっぽい?どひゃどひゃ
さて、ありがたいお話を聞いたあとは、広坂選手の模範走行!
間近にゴッドハンドを見れるとあって、すずなりになった操縦台。
見たよ!見ましたよ!正美さんのゴッドハンド!
両手の親指が、2000Hzで微小振動してました。まさに神様状態!
あんなに小刻みにどうして親指が動くのかな???超不思議
正確無比なコントロールで、車を自在にコントロールする。。
すげえ!
と思ったその瞬間
ドカーン・・・・・(^^; 正面衝突じゃん・・・・
あ、、、、
やってもうた〜
正美さんもやるんだー、良かった〜!どひゃどひゃ
(パパさんが速攻で回収して修理)
オッス!
多分、コースの仕切りを誤認識したんだと思いますけど・・・
自分のMR4TCR(カトちゃんに作ってもらいました)を持ちこみ、初めての谷田部走行!ドキドキ!!
モータはとりあえず23Tを積んできやした。ギヤ比は5.2くらいかな。
私のお相手をしてくれたのは、ご存知ひでろ〜君こと、北澤秀郎さんです。
まずは、ひでろー選手が走って、車のチェック・・・・・・シャーシ良くできてます。言うことありません。
をを〜!!!さすが、カトちゃん作だー!
次に、プロポを渡され、いよいよワシの番!ドキドキ!!
いやーそれにしても広いなー谷田部は・・・・遠くがかすんで見えないよ・・・
最初は、おそるおそるだったのですが、慣れると気持ちEEE〜!!!
いや〜広いコースって胸がス〜っとしますなあ〜
大きな孤を描いて、スピードをのせたまま、ロールを意識してコーナーをクリアする喜びを、短時間ながら感じました。
さて、ひでろ〜さんからのアドバイスで、インフィールド入口での減速の仕方(じわじわアクセル戻してクリッピングに確実につく)
とインフィールド後半のラインどりを教わり、慣れてくると見る見る上手く走れるようになりやした。オッス!
間近で見ていた、正美さんからも「お!お上手ですね。かなり走りこんでますね?」と誉められ(えーもちろんお世辞です(^^;)
お世辞でも、やっぱり、うれすぃ〜!!!チョギンダー!!!! がははは
すっかり気持ち良くなってお立ち台を後にした、おぐっちゃんでありました。オッス!
ヨコモRCセミナー・・・楽しすぎるぞ!!
■世界戦出場車試乗会
11Tモータ+ニッケル水素3000のパワーソースを奢った、昨年の広坂選手仕様のMR4TC
を試乗できる!ン〜うれすぃ〜チョギンダー!!!
おそるおそるコースイン!
うわ!確かにこいつはスゲエ!
自分の23Tと比べると、自転車とロケットほどの差を感じる。
また、あの音が強烈ですなあ〜
くぅいいいいいいいい〜ん!
まさに、ジェット機状態。羽が生えたら飛んでいきそうです。
しかし、谷田部ほどの広さがあれば、ワシでもなんとか転がせるのね。
今度やってみよっかなー・・・
ほんで、車の動きですが、これがやっぱりピクピクでやんした。
とにかく曲がります。グイグイと、、、、
思った以上にキレこみ、なんつ〜か舵が残る感じで、戻しもしっかりやらないとうまくラインをトレースできなかったっす。
駆動は恐ろしいほどに軽く、転がります。
これが、世界戦の車かあ〜!(感動&興奮)
さて、一人3周で交代し、プロポをテツミダに渡す。
「テツミダ、すげー加速だから気をつけてちょ」
「わかりました」
数秒後・・・・
ドカーン!・・・(^^;
1周もせず、最初のストレートエンドで壁に刺さってました・・・・(^^;
テツミダ・・オマエってやつは・・・・・・(^^;
パパさんが速攻で回収して直す・・・
「オグスさん、やってしまいました」
「オグスさん、もうちょっと曲がると思ったんですけどね」
「オグスさん、、、、恥ずかしいッス(^^; 」
・・・・・・
陳謝するTETSUやんに、正美さんが一言「ボクの真似をしなくてもいいですよ」
と優しく気遣ってくれた。。嗚呼〜!!
(えーパパさん、試乗を待っていた方々。。。本当にごめんなさい。私からもお詫びを申し上げますm(__)m)
ありがたいお話、チームヨコモメンバーとのふれあい、体験走行やクリニック・・・・
ん〜チョギンダー!!!
最後に、ヨコモ社長様と少し、お話をする機会がありました。
今回のセミナーは、なんと!昨年AORcで主催した初心者講習会がキッカケとなったそうです。
そう言っていただけるとうれしい〜ですなあ〜
(その節は、デーブさんに出席いただき、また賞品まで出していただき本当にありがとうございました!)
メーカーとしても、RC人口の裾野を広げるべく、こういった講習を積極的に行なう必要があると、社長様
自らが感じて、企画されたとか。。。
今回は、初回ということで、どうなることか心配だったそうですが、ある程度の手応えも掴んだということで
次回は、対象を絞ったセミナー(例えば中級のみ、とか、全日本参戦とか)を開催したいとのことでした。
是非やってください!
RCは特に、実戦的なノウハウが重要なので、こういう機会があると本当にいいですね
おまけ
MR4TCベースのミニ試作車(4セル)
なめまわすように見入ってしまった・・・・・(^^;
結論:RC全メーカー並びに、JRM主催でRCセミナーどんどん開催して
ください!よろしくお願い!!!